70前の手習い

毎日、毎日、朝から晩までキーボードを打つ日々を過ごしています。外科医だったのですが、ほとんどの仕事が、文字と言葉を使って作業するものになってしまったので、そうなりました。

しかし、紙に字を書いて学習してきた世代なので、なかなかキーボード操作がうまく習得できなくて、苦労しています。まさか70歳近くになってこんな事をトレーニングして習得しなければならないとは思いませんでした。子供の時のピアノでの筋トレを彷彿とさせます。朝起きると手指は「朝のこわばり」(使いすぎだろうと思います)だし、右手第1指の伸筋腱にはガングリオンが出て、引っ込みません。基本ができていないので、なかなか上達は難しいようですが、少しずつでも進歩できるように毎日、格闘しています。

さて、70近くなった最近、今まで聞いたことがあっても漠然としか知らず、実際に見て実感したのがインスタグラムです。法人のホームページに登場して接することができました。インターネットの世界は、こちらからアクセスしないと、全く縁がありません。その意味では「知る人のみ知る」世界です。インターネットで知識や情報を得たいという願望と欲望、そして集団・仲間意識が関係性を支えていると思います。私は、インスタグラムは範囲外と感じてアクセスしない人なので、ただ「写真を投稿して、イイネが付くだけ」としか、知識がありませんでした。何故そんなに影響力を持って広がるのかが解りませんでしたが、ちょっと見たら、実感しました。
動画と数枚組の写真でストーリーがあるのですね。我々の世代で言うと4コマ漫画に近く、その写真・動画版のイメージでした。起承転結があり、ストーリーがあり、そこから広がっていくものがある。詩や物語、映画など、芸術性で繋がるものを持っている気がしました。自分では発信できなくとも、見たい気がするのは理解でき、見たら影響を受けるのが理です。

インターネットをはじめ情報過多の時代で、雑多な情報が溢れ、内容は玉石混淆、善悪混合といえます。自己研鑽を積み、しっかりと判断できる思考方法を身につけていないといけないと感じます。日本人は集団意識が強く、周りがそうだと何となく良しとしてしまい、流されやすく、自己の責任における判断に弱い面があると言われています。情報をしっかり整理・理解して、情報に惑わされることなく、多くの情報を上手く使って行ける様になる事が、求められていると思います。

理事長 矢尾板 誠一