出来るかな

令和5年の観測史上最も暑い夏を乗り切って、ようやく朝晩は冷えを感じる様になりました。コロナ感染症はまだまだ流行していますが、ワクチンや特効薬が使えるようになり、日々の感染対策や情報の積み上げなどもあって、脅威はかなり抑えられています。

そんな環境の中、日々を何とか過ごしているのですが、絶えず泳いでいないと生きられない魚などと同じで、絶えずエネルギーを使いながら生きていて、此れと言った事はしていないのに、それなりに大変です。
それは考えるに、私たちがいる宇宙には大原則がありまして、エントロピーは増大し、時と共にすべてのものは継時変化を起こすからです。この宇宙のリアル世界にある限り、ある意味の老化は物質、生命すべての存在で避けられないものです。絶えずエネルギーを使って頑張らないと維持できない、生きて行く事も出来ない世界にいるのです。徳川家康の「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」はなるほどその事も意味しているのだなと思います。絶えずある程度は頑張らないと重荷に潰されてしまうのです。その宿命を背負った下で、どう進むか?どう生きるか?が大事になります。環境も変化し、自分自身も変化するので、その時を精一杯生きて、精一杯やってみるしかないと思います。
人との出会いも、運よくこの時代に生を受け一緒に過ごせる時間を持てた事象なので、極めて有り難いことです。そうなった、そう出来る喜びを大切にして、廻ってくる機会を十分生かして、やれる事をやりましょう。少々頑張って、一人ではなく周囲の人と一緒に、喜びも感じながら生きられれば良いと思います。儲からないし、楽にはならないし、何のため?少しは喜び・楽しみを感じて、みんなと分かち合い、生きるためですかね。

医療・介護系の仕事は、今は安定していますが、全く儲かりません。何億円も投資して建物を建てても、利益は1%ぐらいでしょう。100年頑張れば元が取れるかもしれませんが、“百年河清を待つ”感じで、その頃には自分はいないし、どうなっているのでしょう?いわゆる一般の投資の対象にはならないと思います。“ロケットで月に行って基地を作って開発をする”そんな今は無形の夢に賭けた方が未だ良いと思います。“投資して回収して利益を得る”の経済的観点からはそんな感じの評価でしょう。安定した下支えとなり、朽ちて行く覚悟が必要です。でも、安定志向+モラルだけでは厳しくて、楽しみや喜びが見出せないとやり遂げるのは難しそうに感じます。
けれど、人間は人に喜びを見出して、出来るのかも・・・。

理事長 矢尾板誠一