気が付けば4月が過ぎ、いよいよ『令和』の幕開けです。一人ひとりが新しい時代に備え、忙しくも充実した日々を送られているかと思います。私もこの改元に倣い、上進していきたいと感じています。
訪問リハビリテーション(以下、訪リハ)は、利用者様の在宅へ行き、そこで目標に沿ったリハビリを提供します。医療保険と介護保険の訪リハでは、少々関わり方が異なります。医療保険では疾患の状態を管理し、在宅に帰った後も安全に生活が送れているか、経過をみながら関わっていきます。また必要に応じて住宅改修にも携わることになります。対して介護保険での訪リハは、そこから先の関わりとなります。介入初期では在宅での生活が滞りなくできているかを評価し、そこに課題点が無ければ家の中から外へと促す関わりになります。言い換えると、「活動・参加を勧めるリハビリ」です。そのためリハ内容の一部には、散歩や簡単な買い物、他者とのコミュニケーションなど含まれてきます。それ以前に生活上で上手く行えていないADLがあれば、そちらの練習も積極的に実施していきます。たとえば寝返り・起き上がり・立ち上がり練習や、食事・排泄・更衣などが挙げられます。
介護保険でのリハビリは、「活動・参加を勧めるリハビリ」と話しました。平成30年度の介護報酬改定により、その思想はより強いものとなりました。この改定から、介護予防でのリハビリテーションマネジメント加算が導入されました。介護予防とは介護保険の要支援の方を指し、マネジメント加算によってきちんとした計画・実施をしていくことになります。こういった自立度が高い利用者様に対しても訪リハが早期に関わっていくことで、活動・参加を維持していくことが可能になったということです。
最後になりますが、何もしなければ身体が退化していくのは間違いありません。それは年齢や性別を問わずに言えることです。訪リハだけではなく、何事も早期での予防・対応が今後の健康に繋がると思います。皆様も是非、早い段階から運動などを取り入れてみてください。
作業療法士 阿久津翔大