科学的介護についてVer-3.5

皆様あけましておめでとうございます。昨年は介護医療院だんえん開設など、法人にとっても個
人にとっても、大きな変化のある1 年となりましたが、おかげ様で軌道に乗り、さらに充実した
1 年にできるよう頑張っていく所存です。

科学的介護についてコラムを書くのは 2 回目なのですが、3 年弱を経て、前回より具体的な形が
見えてきたので、再度触れたいと思います。

まず、科学的な介護とは最新の知識(エビデンス)や技術を用いて、個々の生活状況を分析し、
より良い支援の提供に取り組むというものです。令和3 年度から始まったLIFE のデータ分析や
ロボットによる身体介助などはまだまだこれからという段階ですが、スマートウォッチや見守り
カメラをはじめとするモニタリング技術の活用は進んできています。近い将来にはそこに AI が
搭載されて分析からお知らせまでしてくれるようなものが出てくると予測されます。医療面でも
スマートウォッチで不整脈を検知するなどの活躍をご存知の方も多いと思います。

AI、それは博識、真面目、気が利いて創造性もあって、人間の苦手な部分をサポートしてくれる
ものという講演を聴きました。ある外国の実験ではカウンセリングでも人間の医師より AI が人
気だったとか。また、音楽療法やアニマルセラピーなどのエビデンス、会話ロボットや VR など
の活用データも幅広く出てきており、誰にどのようなケアが良いのか考えるのにも助けが必要に
感じます。

どうしても現状の課題の一つにコストが高いことがありますが、介護現場にかかわらず人手不足
が叫ばれる中で、ケアの個別化と効率化を両立し、満足度を上げるための鍵と考えられるので、
安全や正確性には注意しながら活用を進めていきたいところです。

今回のタイトルにあるVer.3.5 が何かと言いますと、 無料版 (GPT-3.5) のchatGPT (OpenAI 社)
を使用してみたという意味です。 (結局このコラムは一から書き直していますが。)
先日ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した大谷翔平選手の契約について質問してみたところ、「申
し訳ありませんが、私の情報は 2022 年1 月までのものであり・・・」と。
ただ、有料版(GPT-4 使用)は格段に優秀で、インターネットから最新情報も使用できるので、
いかに活用できるか、やはり人間次第というところなのでしょう。
有料版は2023 年12 月時点で月額 20 ドル(約2600 円)、まだ手が出ていません。そこまで活用
できるかは自信がないですが、今年の個人目標の一つにしたいと思います。

医師 矢尾板 亮