だんだんと蒸し暑さが増してきていますが、皆さま体調はいかがでしょうか?個人的には例年以上にバテてきているようにも感じられますが、MLBスターの大谷選手が疲れを感じさせない活躍を届けてくれているのに励まされています。
今年5月は当法人にとって、1日より介護医療院だんえん開設というビッグイベントがありましたが、5日には約3年続いていた新型コロナウイルス感染症によるWHOの緊急事態宣言がついに終了を迎え、8日からは予定通り日本でも5類感染症に変更となりました。
制限緩和は喜ばしいことですが、皆さんご存じの通り、ウイルス自体は何も変化していないので、我々は医療・福祉に従事する上で、日常的に感染・重症化リスクが高い方々と接するため、基本的な感染予防対策は大きく変わることがない現状です。
世間一般の対策とずれが生じてしまい心苦しいですが、感染状況をみながら面会や地域交流など少しずつ緩和していければというところだと思います。
緩和を後押ししてくれるものはあるかというと、やはりワクチンと治療薬になります。ワクチンは多い方で6回目接種が進行中で、さらに年内に7回目の予定もされています。
治療薬はどうかというと、知見や経験が集まってきており、最初に承認されたラゲブリオは特別な文書による同意取得が不要となりましたし、パキロビッドは非常に優秀な重症化抑制効果が示され、ゾコーバは重症化リスクがない方に使えるものとなっています。
安全性は適応の範囲内で十分に留意する必要はありますが、それぞれウイルス減少効果は科学的に認められています。症状の改善は少し早くなる程度でも、周囲への感染性がぐっと下げられるのが一番の効果ではないでしょうか。現在予防薬として承認されているものがない以上、家庭内や施設内など接触が避けられないところでの感染拡大防止には、早期発見・早期治療が大切なのは言うまでもありません。
9月で公費負担が終了してしまうのかは重要な分かれ目ですが、方針を注視しながら、お祭りなども含めて、やりたいことが我慢せずにできる社会を取り戻していきたいものです。
医師 矢尾板 亮